iPhone、Androidアプリを両方つくるときに気になるのが “開発コスト”。
その開発コストを下げてくれるのが、iPhone、Androidアプリを同時に開発できるツールです。
同時開発ツールを使えば、開発工数の削減はもちろんのこと、Objective-CやJAVAプログラマでなくても開発できるため発注先の幅も広がります。
それぞれのツールの特徴と開発言語を捉えれば、大幅にコストを削減できるかもしれません。
開発ツールは多く存在しますが、その中でも現場でよく使われている4つのツールをご紹介します。
1.HTMLでウェブアプリまで同時に開発できるPhone Gap
PhoneGapはHTML/CSS/javascriptで、iPhone/Androidアプリを開発することができるツールです。昨年、Adobe社に買収されました。
HTMLでiPhoneアプリがつくれるということで、敷居が低く、手軽にアプリ開発に取り組むことができます。
仕組みとしては、ネイティブアプリ内のwebviewと言われるWebブラウザを表示するツールを使っています。
そのため、iPhone/Androidアプリだけでなく、ブラウザで動作させるウェブアプリも同時に開発することができます。
またカメラや傾きセンサなどOS固有の機能にアクセスする手段も準備されています。
シンプルな機能のみでウェブアプリも必要なアプリケーションに最適ではないでしょうか。
2.javascriptに慣れたWebクリエイターに最適なTitanium Mobile
titanium mobileはappceleratorが提供するjavasctiptで、iPhone/Androidアプリを開発することができるツールです。
javascriptで開発することができるため、Webクリエイターにとっては習得しやすいツールと言えます。
ただ、titanium mobileはPhoneGapのようにウェブアプリと同時開発できません。一方でネイティブアプリ並みの高速処理ができるためリッチな表現が可能です。
開発者がjavascriptに慣れ、リッチな動作が必要なアプリケーションに最適ではないでしょうか。
Adobe AIRは、Adobeが提供するOS上で動作するアプリケーションを開発できるツールです。
Adobe AIRを使えば、FLASHを使ってiPhone/Androidアプリを開発することができます。あまり知られていない気がします。モバイル版FLASHの開発が中止されたことから”FLASH”と聞くと枯れたように思われがちですが、ちゃんとネイティブアプリはつくれます。またtitaniumと同様にネイティブアプリ並みの高速処理ができるためリッチな表現が可能です。
Adobe AIR 3.0からはアプリ内課金などOS固有の機能も使用できるようになったことから、ソーシャルゲーム開発にも使われています。
開発者がFLASHに慣れ、リッチな動作が必要なアプリケーションに最適ではないでしょうか。
4.3Dグラフィックを駆使した超リッチアプリがつくれるUnity
UnityはC#もしくはjavascriptでiPhone/Androidアプリを開発することができるツールです。
Unityの特徴はなんといっても、3Dアプリケーションが開発できることです。その分、他のツールと比べて敷居は高くなりますが、3Dグラフィックを駆使した超リッチなアプリケーションを制作することができます。
今回は紹介したツールだけでも、HTML/CSS/javascript/ActionScript/C#を使ってiPhone/Androidアプリケーションを開発することができます。今後、このような開発ツールは進化し、使いやすくなっていくと思います。
しかし、OSの最新のAPIを利用する場合は、iPhoneならObjective-C、AndroidならJAVAを使って書いていくしかない場合もあります。OSの最新機能が上記のようなツールに取り込まれるにはどうしてもタイムラグが生じてしまうからです。
そういったことを頭に入れて、うまくツールを使って開発を進めていけば、時間とコストを削減できるでしょう。